白馬の眺望を楽しむ住宅・長野

特徴

「学生時代から、定年後は北アルプスが見える所に住みたいと思っていました」。
山を愛され、登山やスキーがご趣味というM様。その夢が、自然豊かな長野県・白馬村に35年の時を経て実現されました。

とはいえ、白馬は信州でも有名な豪雪地帯で、冬には4m近い雪が積もるという超寒冷地。設計を担当した建築家・浅田耕一氏も、初めてこの地を訪れたときは驚きを隠せなかったと言います。「12月初旬、初めて敷地を見に行ったときも、すでに1m以上雪が積もっていました。あたり一面真っ白で、何があるのかまったくわからなくて…」。
しかし、現地を見たことで、雪に対する認識を新たにすることができたのだとか。設計に際しては、雪の重さに耐えながら、いかに大らかでゆったりとした開放感のある空間を設けるかが一番のポイントとなりました。

切妻屋根と多目的に使える2つのテラスで豊かな空間を実現

「テラスを含め、大きな屋根で住まい全体を覆い、やさしく包まれた空間を目指しました」。

たくみなアイデアと工夫によって織り成された、浅田氏の設計プラン。そのこだわりは、住まいのいたるところに感じることができます。

まず目を引くのが、雪の落下を考慮した急勾配の切妻屋根。遠くに望む北アルプスの山々をイメージさせる働きもあり、たいへん存在感のあるデザインとなりました。そして、この屋根と密接な関係にあるのが、住まいの中央に配された、まるで一本の木のように立つ太い大黒柱です。

「この柱は、大きな屋根を支える重要な働きと共に、生活空間の拠り所となるような安心感を与えてくれます」と浅田氏。

さらに、大自然を楽しむための空間として、2つのテラスが配されました。
リビングとキッチンの延長に設けられた「空中のテラス」は、6mもの大開口を持つ開放的な空間。室内の窓を開け放てば、爽やかにかけ巡る林間の風や木々のさざめきが室内に取り込まれ、北アルプスの眺望を存分に楽しむことができます。

もう1つは、基礎部を利用した「大地のテラス」。周りの木々が見渡せ、自然の移ろいを感じられるスペース。憩いの場として、また、バーベキューや薪割りなど、様々な用途に活用できる空間となっています。

浅田氏のこだわりは、これに留まりません。山仲間やスキー仲間など、M様のご友人たちが気軽に泊まれるように、切妻屋根のロフト部分に、広々としたゲストルームを設置。「多くの人がゆったりした気分で楽しんでもらって、また来たいと思ってもらえるような家にしたい」という、M様たってのご要望をかなえる空間となりました。

あこがれのリゾート地でセカンドライフを過ごしたいという夢が、ついにカタチとなったM様。

「周囲の環境との調和や雰囲気を含め、建物のすべてが気に入っています。ここに家を建てようとした、35年前の気持ちがよみがえってきそうですね」と、なごやかな表情で語られます。







建築家

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