古家の解体

土地探し現場便り雑記

例年に比べ、一足も二足も桜の開花が早く、

まだ春の気分に浮かれる準備ができていません。

この木・金で急いで準備をしまして、

週末の宴会に備えなければ!!

という方は、私だけではないですよね?

 

 

さて、今回は不動産の売買に関わるお話を少し。

 

家を新築する際、古家の解体工事が関わってくるケースがあります。

建替えはもちろんですが、今回の話は新たに「古家付土地」を購入した場合について。

 

「古家付土地」として売りに出されているので、一般的にはそのまま文字通り、

古家と土地両方を購入し、両方の所有権を移してから買主の責任で古家の解体・滅失を行います。

これ、様々なリスクになる事が多いのはご存知でしょうか?

 

様々な細かいリスクもあるのですが、大まかには以下の4点。

・不要な登記費用が余分に掛かる

・固定資産税の精算に関わる

・解体費用について

・解体工事について

 

まず、登記費用が余分に掛かる、コストのリスクです。

古家にも当然登記がありますので(稀に無いケースもありますが)、

すぐに取り壊す予定の建物であっても、

売買の決済の際には「土地」と「建物(古家)」の両方の所有権を買主に移します。

気の利く不動産屋さんであれば、「土地」の移転のみで、

「建物」の移転登記は不要としてもらえますが、

住宅ローンを利用する場合、金融機関がダメと言うケースもあります。

担保とする土地に、第三者所有の建物が残っていたらダメ、という理屈ですね。

所有権移転・保存登記費用として、登録免許税と報酬額合わせて数万円、余分に掛かります。

 

固定資産税の精算について、

固定資産税と都市計画税はその年の1月1日時点の所有者に対して1年分が課税され、

その年の4~5月に納税通知書が届きます。

ですので、年をまたぐ取引きの際には注意が必要です。

1月1日の所有者が誰なのか?土地だけなのか?建物もあるのか?で、

固定資産税の金額や請求先が変わります。

 

次に解体費用について。

これまで数十軒と解体工事を依頼してきましたが、

解体費用の目安の曖昧なコト。

金額の基準があるようなないような、

場所とタイミングによって金額に大きな開きがあります。

「解体なんて壊して撤去するだけやん、安いんが一番」と言われることもありますが、

後で元に戻らないものを壊してしまうリスクは想像以上です。

 ・隣家の壁を壊す、傷つける

 ・残す予定の切ったらダメな木を切る

 ・公共の側溝などを壊す

など、普通に考えるとありえないコトなのですが、、、まぁまぁあるのです。

しかも、後でお金で解決できない問題も多く含まれます。

身元の知れた、ちゃんとした解体屋さんはとても貴重な存在です。

 

そして解体工事について。

建物本体の解体で問題になる事は少ないのですが、

問題は地下に隠れた地中埋設物。

・古い基礎構造物(古家とは別の基礎など)

・古い浄化槽(昔使っていたものをその場で埋めただけという事がある)

・巨石、岩

など、別途見積りとなるものが出てきた際、冷や汗が出ます。

近頃は廃棄物の分別が厳しく、タイルが数㎥出てくるだけで追加費用を請求されます。

 

先日の解体現場ですが、

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こんな古い鉄筋入りの基礎・地中梁がゴロゴロ出てきたのですが、

隣家との境界や道路側溝などに絡む、とてもシビアな解体でした。

久しぶりに心の底から「”解体売主負担” で取引きして良かった―」と思いました。

 

そうです、我々ザウスが土地の売買取引をお手伝いする際、

土地代金を実質下げる目的もあるのですが、

「解体を売主にやってもらう」ことを最大限努力します。

何でしたら費用を上乗せしてでも、売主に解体してもらいたいと思ってます。

 

解体はとにかく近隣住民への配慮がとても大切なのですが、

元々顔なじみである売主が「ちょっと迷惑かけるねー」と言うのと、

新たに購入してバーンと解体してドーンと新築を建てる買主が「ご迷惑をお掛けしますが…」

と挨拶に行くのでは、とても印象が違います。

隣家との境界があいまいな場合は尚更、できる事ができなかったりもします。

 

不動産取引、ちょっとした工夫で大きなリスクを回避することができます。

 

(原田)

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