建物探訪

2017年08月10日

小豆島・豊島の旅③

今日も暑いです・・・

現場の扇風機が壊れ、急遽、現場監督さんがホームセンターに現場用扇風機を買いに走りました(笑)。

さて小豆島のつづきです。

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中山英之建築設計事務所の『石の島の石』

公共トイレです。これも芸術祭の作品の一つ。

こういった建築とアートが混在しているのも芸術祭の魅力です。

もう一つ。

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タトアーキテクツの『大きな曲面のある小屋』。

こちらも公共トイレ。

ちょっと入ってみたくなるトイレです。

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トイレという性質上、なかなか写真を撮るのは難しい・・・。

これが限界です。

こういう作品を巡りつつ、小豆島らしい場所にも行ってきました。

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樹齢千年を超えるオリーブの木。

小豆島最古のオリーブは100年とちょっとの樹齢なのですが、こちらは数年前にスペインのアンダルシア地方から移植したそうです。

プラントハンターとして有名な西畠清順氏の協力のもと、いったん葉を全部落としてからこの地へ植え、時間をかけて現在の状態になりました。

生命力あふれるこのオリーブもぜひ見て頂きたいです。海を見下ろす絶好のロケーションとあいまって元気が出ますよ。

2017年08月07日

小豆島・豊島の旅②

前回の続きです。



旅の2日目は小豆島からフェリーで豊島にわたります。

小豆島へは神戸港からフェリーで行きましたので、フェリーの乗り継ぎですね。

豊島での目的は『豊島美術館』。建築家の西沢立衛とアーティストの内藤礼による美術館。

広さ40m×60m、最高高さ4.5mの無柱空間はコンクリートシェル構造で建てられました。

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右側の白い丘のようなのが美術館。左側はミュージアムショップ兼カフェ。

美術館内部は一切の写真撮影が禁止です・・・。

内部はとても静か。反響音がしやすいため人の歩く音や衣擦れさえも感じます。

夏場なのでまわりの蝉の鳴き声がしますが、その空間ではとても穏やかに過ごせます。

音と天井の2ヶ所の開口部から差し込む光と、床に仕掛けられた水滴の誕生全てが感覚を刺激します。

ここでしか体験できないものです。

カフェの写真はOKだったので、こちらをどうぞ。

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いかがですか?

欧米、東アジア、東南アジアと様々なところから人々が集まっています。

本当に素晴らしい美術館です。

ロケーションも最高。

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おすすめです!

2017年08月06日

小豆島・豊島の旅

少し早めの夏休みをいただき、小豆島と豊島に行ってきました。

瀬戸内海の島々では、『瀬戸内国際芸術祭』が3年に一度行われます。

一番有名なのが直島ですね。

といいましても今年は開催年ではありません。ゆっくりしたいのであえて開催年を外しました。

家族旅行ですので、アートや建築だけではなく観光もしてきました。今話題のエンジェルロードも行きましたよ。IMG_6904.JPG

干潮前後の数時間だけ道が繋がり、島に渡ることができます。

他にも特産品である素麺の『箸わけ体験』もしつつ、芸術祭開催年でなくても見られるスポットを巡ってきました。

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『潮耳荘』というアート。でかい集音器が建物内に繋がっていて波や風の音を体験できちゃいます。

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『オリーブの夢』という作品。

棚田が並ぶ原風景とともに竹を編んだようなアート。残念ながらこちらは開催年にしか中に行けないそうで・・・。

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『太陽の贈り物』

小豆島といえばオリーブ。オリーブの葉を模した冠ですが、葉の一葉一葉に海への思いが刻まれています。IMG_6808.JPG

夜は地元の居酒屋で美味い魚を頂き、満喫の初日でした。

2016年08月22日

建物探訪 in 福井&滋賀①

皆様はお盆休みはいかが過ごされましたか?

ご実家に里帰りでしょうか?旅行にでかけられたでしょうか?のんびり近場で過ごされましたでしょうか?

私は世間で言う盆休みが終わってから夏休みを頂きました。

大学を卒業以来、土日曜日やGW,お盆にあまり休むことがなく、今も時期を避けて休みをもらっています。

今回は車で妻の実家である福井県に帰省です。

車だといろんなところに立ち寄られるので、また建物探訪へ。

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1967年竣工の『大津市庁舎』。設計は佐藤武夫氏。現在の佐藤総合計画創業者。

数々の市庁舎や市民会館を設計しています。

大津市庁舎はコンクリート打ち放しの円柱と梁、軒の深い屋根が特徴。

モダニズムと和の佇まいが共存するこの時代ならではの建物。

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上部はトップライト。

なんとも複雑な型枠工事だったことでしょう・・・。

そしてこの建物もまた取壊しの危機にあるようです。

なんとか残ってほしいものです。

さて車は少し走ります。

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1965年竣工の『大津柳が崎浄水場水質研究所』。設計は川崎清氏。

少しわかりにくいですが、十字型の柱と大梁で建物を構成。

ポイントは屋根スラブと壁面との間に設けられた開口部。屋根スラブと壁面の縁が切れていることで軽やかな印象になっています。

もう一つ、大きな梁の上部にスリットがきられています。この意図はわからないのですが、あるのとないのとでは受ける印象が結構違うのでは・・・と思いました。

そして車は琵琶湖をひたすら北上。

福井県敦賀市に入ります。

『敦賀駅交流施設 オルパーク』、こちらはぐっと新しく、竣工は2014年。設計は千葉学氏。

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外壁はスチール板のOMZP仕上げ。

耐久性、デザイン性を兼ね備えたOMZP仕上げは建築界で大流行です。

この建物のように大々的に使用すればコストパフォーマンスは良くなるようですが、それでも高い材料ですので、なかなか手が出にくいものです・・・。

駅前のロータリーを囲むように屋根が続き、天井部は針葉樹系の木部がアラワシになっていて、スチールの冷たさ、ハードさを中和してくれます。

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木のベンチも設置されていて、休憩中の方もちらほら。

建物とランドスケープが一体となり、とても気持ちの良い空間でした。

続きはまた次回

2016年04月14日

建物探訪 in 東北③

建物巡りをしている私ですが、もともと建築が好きであった訳ではありません。

ハウスメーカーに就職したのも建築やデザインに興味があったからではありません。

振り返ってみても、いつから関心を持ち始めたのか定かではないのですが、始まりは古い洋館や歴史的建造物でした。

今回の旅では山形県にお目当ての建物を訪ねました。

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旧山形県庁舎である『文翔館』。大正5年の竣工。

見かけではわかりませんが、レンガ造に石を貼っています。堂々とした佇まい。

屋内も大修復が行われています。

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古い建物はとにかく、階段が素晴らしい。とても気合いが入っています。賓客を招く際の見せ場の一つだったのでしょう。

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天井をご覧ください。

白い装飾がたくさん見られますが、これは全て左官職人によるコテ細工です。

装飾したものを天井に貼りつけるのではなく、天井に直接漆喰を塗りこめ、形を描いていくという途方もない作業。

修復作業で10年かかったそうです。

もう一つの見せ場がレンガで覆われた中庭。

この建物で使われたレンガは大実業家の渋沢栄一が特注で作らせたものだそうです。それまで使われていたレンガとは格段に質が違うそうです。

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 建物内を見学していると、ガイドのおじさんが話しかけてこられ、建物の成り立ちや見どころをたくさん教えてくれました。誇らしげに語るその口ぶりに建物への愛情が感じられます。

次の洋館がこちら。

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1878年完成の旧済生館本館。もともとは病院として建てられたものです。

この建物の一番の特徴は中庭です。

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なんとも贅沢なつくりの病院ですね(笑)。

いまは歴史資料館として使用されています。

この建物も取壊しの危機があったのですが、昭和41年に解体後、移築復元保存を行いました。

その英断に感謝! 

2016年04月09日

建物探訪 in 東北②

東北の建物探訪の続きです。

今回の旅ではちょっと立ち寄ったところも含めると20以上の建物を巡りましたので、選りすぐりをご紹介。

山形県は銀山温泉にある旅館、『藤屋』

隈研吾さんの設計です。

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隈さんらしい木のルーバーを多用した建物。

銀山温泉は小さな温泉街なのですが、ノスタルジックな雰囲気が漂い、異次元に来たような感覚になります。

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泊まってみたかったのですが、どうも一人客は難しいようです。

仕方ないので足湯だけで温泉気分。

次は家族で来よう!

そして次は・・・

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寒河江(さがえ)市役所、黒川紀章さんの設計。

見せ場はキャンティレバーと呼ばれる、跳ねだした構造です。

跳ねだし部の下に見えるサッシが連続した場所は増築部ですので、完成当初はもっと跳ね出し感があったんでしょう。

これも50年近く前の建物なのですが、この時代の公共建築にはみなぎるような力を感じます。

前回の古川市民会館もそうでした。

寒河江市役所のもう一つの見せ場は内部に入ってすぐ現れます。

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パッと見ですぐにわかる人も多いでしょう。

岡本太郎がデザインしたオブジェ照明。

トップライトからの光も明るく、小さいながらもダイナミックな空間でした。

まだまだ続きますが、今日はここまで・・・。

2016年04月08日

建物探訪 in 東北①

私の地元は大阪府岸和田市なのですが、各停電車に乗っても関西空港に30分ほどで行くことができます。

ですので東京に出張で行くときも飛行機を使います。

まあこれまでは近いからと言って頻繁に飛行機を使う訳ではなかったのですが、最近はLCC、特にピーチのおかげでお手軽に飛行機に乗られるようになりました。

今回はピーチで東北へ1泊2日の一人旅です。

もちろん目的は建物探訪。

仙台空港からレンタカーでおよそ600キロを2日間かけて巡りました。その中から新旧問わずアップしていきます。

①古川市民会館 (=現大崎市民会館)  設計:武基雄IMG_4000.JPG

自立する四つの三角形の壁が中央のホール部分の屋根を吊っています。

正面からは2つの三角壁しか見えませんが、別アングルで見るとわかります。

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武基雄さんは世間に広く知られていませんが、早稲田大学で教鞭をとり、多くの建築家を送り出しています。

古川市民会館はその独創的な形状もさることながら、耐久性という意味でも優れています。

館の係りの方によると、2011年の震災を含め、マグニチュード7を超える大地震に三度あっていますが、ほとんど損傷はなかったそうです。

2011年の震災後、耐震の調査をおこなったところ、現在の建築基準に合わせても耐震補強は不要という判断だったとのこと。

耐震基準は大地震があると見直されることが多いため、古い体育館や小学校で耐震補強の工事がいたるところで行われています。

建物の内部もあまり手が入れられておらず、当時の雰囲気が残っています。

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古いのですが、とても雰囲気のある空間。

一通り案内してもらいと思っていると、係りの方が『屋根の上に行ってみます?』と。

『いきます、いきます!』と二つ返事したのは良いのですが、そこに行くためには階段などはありません・・・。

ひたすらタラップで一段ずつ上がっていきます

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ビルの5階分はあるでしょうか。現場のはしごよりも安定しているので意外と昇りやすかったのですが、ちょっとびびりました。

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屋根はシート防水をしています。もともとのアスファルト防水からやりかえたそう。

おそるおそる端に行ってみると・・・

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強風のためここで精一杯。

近くに見える線路を東北新幹線が駆け抜けていきました。

突然の連絡にもかかわらず、丁寧な対応をして頂いたスタッフの皆様に感謝です!

2016年03月25日

村野藤吾展

とある休日の朝に、『そうだ、京都いこう』と思い立ち、出かけることに。

前から見てみたかった建物を見に行くことに。

そのうちの一つである京都工芸繊維大学で建築家村野藤吾の展覧会がたまたま行われていました。

村野藤吾の図面を読み取り、建築を志す学生たちが模型を製作しています。

なかなかに見応えのある模型の数々でした。

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『加能合同銀行本店』。今も北國銀行として金沢市に建っています。

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こちらも東京の皇居前に現存する『日本生命ビル』。

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こちらは個人住宅!!

さすが巨匠だけあって住宅も桁違いのスケールです。

いま建築家の事務所は、所員さん不足が深刻化しています。

こんな模型をつくることができる所員さんなら即採用でしょう(笑)。

他にも数十個の模型が並ぶ様は圧巻でした。

京都工芸繊維大学には本野精吾、岸和郎といった新旧の建築家が手掛けた建物があります。

この日は他にも村野藤吾、磯崎新、大谷幸夫といった大御所の建物を見てきました。

そちらは次回ご紹介させて頂きます。

2016年03月13日

ぐるぐる建築

土地の視察をしたり、工事中の現場を見に行ったりするとそのついでに建築を見に行ったりします。

あらかじめグーグルマップに面白そうな建築の場所を保存しているので、とても便利です。

この日も現場に行った帰りに立ち寄ってきました。

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遠藤秀平さん設計の公共トイレです。

コルゲート鋼板という材料が地面から立ち上がりうねるように壁天井に連なっています。

遠藤さんはコルゲート鋼板を使用した建築を得意とし、海外での評価が非常に高い建築家。

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寒風吹きすさぶ公園には人っ子一人おらず、トイレの写真も堂々と(?)撮ることができました。

大きくて立派でも全く琴線に触れない建物が多いなか、コンパクトな建物なんですが、そのインパクトたるや抜群です。

建築は大きさではないですね。

2016年02月29日

日本橋の家 見学会

ザウスでは完成したお住まいの見学会を随時行っております。

が、今回は我々がとある住宅の見学会に行ってきたお話しです。

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1994年竣工の『日本橋の家』。

建築家は安藤忠雄氏。安藤作品としては中期にあたる時代です。

安藤さんの建物は大阪に数多くありますので見る機会は多いのですが、住宅の中を見ることはなかなかできません。

今回の見学会は『住宅遺産トラスト関西』さんが主催しているものです。

『住宅遺産トラスト関西』さんは、「良質な住宅の価値の再発見、そしてそれを活かし、より良い継承の仕組みをデザインする」という活動を行っています。

その一環としてこの見学会が行われました。

ご覧通り、間口の狭い敷地です。奥に長い、いわゆるウナギの寝床。

計画当初の安藤さんの1枚のスケッチには、『狭い』、『狭い』、『実に狭い』と繰り返し書かれていたそうです(笑)。

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確かに狭いです(笑)。

ですが、オーナーさんのこの住まいに対する愛着は強く、楽しそうにこの建物に対する思いを聞かせてくれました。

見どころの一つは中庭。

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部屋から部屋へ行くのに中庭を通らなければならないのですが、上部に可動式のトップライトがあります。

元々はトップライトもなく雨の日は濡れてしまう計画だったそうですが、設置の要望を勝ち取ったそうです(笑)。

安藤さんの理想とオーナーさんの要望のせめぎ合いがその他にも行われていて、そのやり取りをとても楽しそうに語っておられました。

この建物は近々リフォームを行い、建築を学ぶ学生や若い建築家のためのギャラリーにされる予定だとか。

これだけオーナーさんに愛着を持ってもらえる建物は幸せだなと感じた次第です。