![]() 急勾配の大屋根がたいへん印象的な白馬村・M邸。ほのかな明かりで映し出された温かみのある木造の住まいは、どこか幻想的な表情もかもし出している。 |
「学生時代から、定年後は北アルプスが見える所に住みたいと思っていました」。 |
リビングとキッチンがつながった明るく開放的な室内。 |
しかし、現地を見たことで、雪に対する認識を新たにすることができたのだとか。設計に際しては、雪の重さに耐えながら、いかに大らかでゆったりとした開放感のある空間を設けるかが一番のポイントとなりました。
切妻屋根と多目的に使える2つのテラスで豊かな空間を実現
「テラスを含め、大きな屋根で住まい全体を覆い、やさしく包まれた空間を目指しました」。
たくみなアイデアと工夫によって織り成された、浅田氏の設計プラン。そのこだわりは、住まいのいたるところに感じることができます。
まず目を引くのが、雪の落下を考慮した急勾配の切妻屋根。遠くに望む北アルプスの山々をイメージさせる働きもあり、たいへん存在感のあるデザインとなりました。そして、この屋根と密接な関係にあるのが、住まいの中央に配された、まるで一本の木のように立つ太い大黒柱です。
「この柱は、大きな屋根を支える重要な働きと共に、生活空間の拠り所となるような安心感を与えてくれます」と浅田氏。

豪雪地帯に、どのような設計プランを用いるか。ログハウスのように壁を多くし、空間を小割りにしたり、柱を多く設ければ、それほど難しいことではありません。でも、それでは面白くない。その環境の中にも、いかにゆったりとした開放感のある空間を創れるかを思案しました。無事に竣工できたのは、M様の深いご理解と、難解なプランに付き合っていただいた工務店のおかげです。
自然あふれる環境にひっそりと溶け込む住まい。辺り
一面が雪に覆われる冬は、あたたかみのある外観が
いっそう魅力を増す。
大黒柱から枝のように伸びる6本の方杖(補強用の斜め材)。小屋梁を支え、リズミカルな空間を形成している。
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【空中のテラス】リビング・キッチンからガラス窓一枚で隔てられた、6mもの大開放空間。窓を開け放てば、大自然の爽快な風や木々の香りを満喫できる。 |
【大地のテラス】基礎部を利用して設けられた多目的空間。住まいの真下に位置し、バーベキューや薪割りなど、多用途に活用できる。 |
さらに、大自然を楽しむための空間として、2つのテラスが配されました。
リビングとキッチンの延長に設けられた「空中のテラス」は、6mもの大開口を持つ開放的な空間。室内の窓を開け放てば、爽やかにかけ巡る林間の風や木々のさざめきが室内に取り込まれ、北アルプスの眺望を存分に楽しむことができます。
もう1つは、基礎部を利用した「大地のテラス」。周りの木々が見渡せ、自然の移ろいを感じられるスペース。憩いの場として、また、バーベキューや薪割りなど、様々な用途に活用できる空間となっています。
浅田氏のこだわりは、これに留まりません。山仲間やスキー仲間など、M様のご友人たちが気軽に泊まれるように、切妻屋根のロフト部分に、広々としたゲストルームを設置。「多くの人がゆったりした気分で楽しんでもらって、また来たいと思ってもらえるような家にしたい」という、M様たってのご要望をかなえる空間となりました。
あこがれのリゾート地でセカンドライフを過ごしたいという夢が、ついにカタチとなったM様。
「周囲の環境との調和や雰囲気を含め、建物のすべてが気に入っています。ここに家を建てようとした、35年前の気持ちがよみがえってきそうですね」と、なごやかな表情で語られます。
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暖炉と床暖房が完備され、真冬でも快適な室内。杉板貼の天井や無垢材のフローリングにより、木のぬくもりも肌で感じられる。 |


