京都という古都の雰囲気を程よく感じられる和モダンな住まい
敷地は、京都市西京区、かのドイツの建築家ブルーノ・タウトが「泣きたくなるほど美しい」と評した桂離宮に程近いところに位置する。
建築主は、足の不自由なお母様のために、住み慣れた住宅の建替えを決意された。建替えにあたり建築家に設計を依頼したのは、デザイン性の高い住まいというより、車椅子の生活をベースに、日常の生活での動きを想定しながらゼロからプランニングできることに期待されていた。
建築家を探すにあたり、どんな人に頼んで、どんな話をすればいいのか?皆目検討もつかない状態であった。そんなおり、たまたま目についたザウス住宅プロデュースが気になり問い合わせ、プロデュースを依頼。
建築家を選ぶ前に、実際に建築家の家を見学したり、色んなタイプの建築家と直接話し合える場を持ったり、建築家との住宅づくりがどんなものなのか、また自分たちがどのような家を求めているのかをおよそ1年間かけて確認。
人柄なども考慮しつつ、三人の建築家を選び、コンペを実施。三者三様のプランの中から、ザウスのアドバイスのもと、設計組織DNAの角さんを設計者として決めた。
京都という地であることから、建築家 角さんは、古都のイメージを踏襲、真っ黒な外観に、木の格子を採用。さらに屋内にも、黒い自然塗装をした木がふんだんに使われた。
床材は、車椅子での生活を考え、気を使わずに動きやすいタイルを採用。また玄関まではスロープを設け、屋内にも段差はなく、車椅子で生活が楽になるようになっている。
室内は、黒の木・白い壁・グレーの床とシンプルにまとめられており、バリアフリーを守りつつ、デザインの質も落とさず、緊張感を持てる「きりっ」とした空間プランニングはさすが建築家といったところ。
また、2階へつながる階段の横にはグランドピアノが置かれ、奥の坪庭とあいまって、まるでオブジェがあるような雰囲気に。
坪庭には、建替え前の庭にあった灯籠や北山杉などを移設し、見慣れた昔のイメージを感じることもできる。
車椅子生活対応のバリアフリーながらも、京都という古都の雰囲気を程よく感じられる和モダンな住まいとなった。
建築概要
敷地面積/約51坪
建築面積/約61坪
延床面積/約40坪
撮影/平野 和司
角 直弘(
すみ なおひろ)
京都という独特な風情のある街。街並みもさることながらその地域に根ざすデザインをプランニングすることができた。また、バリアフリー(使い勝手)とデザインも両立できたと思う。住み手に使いやすく、なおかつ生活に少し緊張感のある空間、自らを律することができる空間が生活にメリハリを与え、活力が生まれればと思います。
番匠 和哉
ザウス大阪店
独特の雰囲気がある京都で実績の多い、建築家を紹介することがポイントでした。車椅子での生活が大前提のお住まいで、使い勝手を色々と検証しながらプロデュースをしていくのが大変でしたがとてもやりがいのある物件でした。完全なバリアフリーで、なかなか他では見られないデザインの住宅が完成し、M様にも満足いただきました。























